Z500 ABS

街乗りに最適な扱いやすいエンジン
Z500 ABSには、451ccの水冷並列2気筒DOHCエンジンが搭載されています。最高出力は33.4kW(45.4PS)/9,000rpm、最大トルクは42.6N・m/6,000rpmです。Z400に比べて排気量が52cc拡大されており、これはストロークの延長によるものです。
この改良によって、特に低中回転域でのトルク特性が改善されています。市街地での加減速が多い場面でも力強くスムーズな出力が得られ、実用域での扱いやすさに磨きがかかりました。スポーツライドというよりは、日常使いを意識したセッティングです。
また、エンジン内部の構造は信頼性と軽量性の両立を意識した設計で、振動も比較的少なく、初めて大型クラスを検討するライダーにとってもストレスの少ない特性が特徴です。
実用性を意識した装備内容
Z500 ABSは、見た目こそスポーティなネイキッドモデルですが、装備面では快適性や扱いやすさにも配慮されています。サスペンションは、フロントに41mmの正立式テレスコピックフォーク、リアにプリロード調整可能なモノショックを採用。路面状況に左右されにくく、安定感のある走行フィールが得られます。
制動系には前後シングルディスクブレーキを装備。フロントのマスターシリンダーには改良が加えられ、ブレーキの操作感がより自然になっています。街乗りからツーリングまで幅広いシーンで安心して使える設計です。
メーターまわりは2仕様あり、標準モデルでは反転液晶タイプを採用して視認性とシンプルさを両立。上位グレードのSEモデルでは5インチのTFTフルカラー液晶メーターを装備し、スマートフォンとの連携機能も備えています。
シリーズ内でも進化した仕様
Z500 ABSは、Z400の後継という位置づけですが、性能や装備面ではいくつかの進化が見られます。エンジンは前述のとおり排気量が拡大されており、パワーとトルクの両面で強化されています。
外観デザインもZシリーズのアイデンティティを踏襲しつつ、フロントまわりは刷新。LEDヘッドライトを採用し、ヘッドライトユニット自体もより小型化され、シャープな顔つきが印象的です。テールランプやウインカーもすべてLED化され、先進的な印象を与えています。
Z400と比べると、装備や細部の作り込みの面でも差が出ており、より快適に長く付き合えるバイクとして仕上がっています。特にSEモデルではメーターの高機能化や塗装の質感など、見た目と実用性の両面がアップグレード。乗り味も従来モデルよりマイルドで扱いやすく、ツーリングを重視するライダーにも適しています。